卒業研究 

小川琳太郎 

< 初めに >

私は約2年間独学でLOGICを使用し音楽制作を手がけてきた。今回はその中で卒業制作に当たっての気付きや結果を紹介していこうと思う。まず私が数あるDAWの中からLOGICを選んだ理由が私がGarageBandを過去に使っていたからである。LOGICは、GarageBandの上位互換のDAWであるため使い易いと考えたからである。

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< 制作過程 >

卒業制作のテーマとして80年代から90年代のユーロビートのサウンドを作ろうと決め、寺田教授から作る上でのコツやニュアンス、手本になるアナログレコードをご教示いただいた。 曲の構成を考えてからエレクトリックドラムの打ち込みをするのだが、ユーロビートにおいてバスドラムの音一つで曲のクオリティが大きく変わる。これはベースも同様である。そこで私が選んだプラグインがRoland-TR909 drumキッドである。

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これ1つでキックとタムはユーロビートのサウンドを再現できる。次にベースなのだが、意外な事に最近のシンセベースでもかなりユーロビートのサウンドが再現できる、これはシンセサイザー自体が大きく進化していないからなのではないのだろうか。しかし作ってみると過去のユーロビートに比べ、悪い意味で音が新しいのである。なのでできるだけ昔ながらのソリッドなサウンドを表現するためにイコライザーやコンプレッサーをかけ音を調整した。曲を完成させるにあたり寺田教授に仮のミックスをお聞き頂き、幾つかのアドバイスを頂いた。ベースラインが弱い事やベースの音があまり出ていない所や、ハイハットの音色を変えた方がいいなどと、瞬時に的確な指導を頂けたので、曲のクオリティが初期の構想よりも遥かに上がった。最後にミックス作業なのだがここもアドバイスを頂いた。 それはヘッドホンでミックスするのもいいのだが大きいスピーカーでミックスするのがいいと言う事である。しかし自分の場合大きいスピーカーでやってしまうと、音が気持ちよく聞こえてしまって、小さいメディアで聞いた時に音のバランスが悪かったり、聞こえない音などが出てしまった。ミックス作業は今後の課題でもある。今回のミックスは同級生のエンジニアに任せ、寺田教授から賞賛のお言葉を頂いた。

< 気付いた事 >

今回の制作において気付いたのは沢山の人に、アドバイスや技術をもらいそれを吸収して物作りをすれば、より良い作品ができるのだと実感した事である。これは曲を制作する事以外にも、当てはまるだろう。