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音楽を聴くのに歌詞の意味は重要かについての考察

私は幼い頃からポピュラー音楽やゲーム音楽などの様々な音楽に触れ、それらの音楽を聴き気になっては携帯で調べたり、洋楽でも気に入ればすぐにリストアップする、ということを日課として行ってきた。それは大学入学後も変わらず、私の趣味という面をあるが、これからの私の生活の幅をよくするため。必ず役に立つだろうと思った。卒業研究の題材を考えた時に、私は日々聞いてる曲は、なぜこんなに疎らなのか、何を気に入って聞いているのかを中心に考えてきた。特に作詞や作曲、どのようにして天才は物を作るのだろうと気になったので考察してみた。

研究内容

今回、私が題材として研究したのは平沢進の10枚目となるアルバムの中の10曲目「パレード」という曲である。 平沢進のアルバムとしては3年振りのオリジナル・アルバムとなり、2006年2月2日に平沢進の自主レーベルであるケイオスユニオン/TESLAKITEより発売された「白虎野」というアルバムの中の一曲である。歌詞に意味はあるのが歌詞の意味が重要なのか、意味が分かってどういうエッセンスがあるかを考察していく。

考察

作曲者

曲の解説に入る前にこの方について知ってもらう必要がある 日本の音楽家、音楽プロデューサー、CGアーティスト。メジャーな音楽「業界」から離れながら、独自路線で活動を続けている。これまでに提供曲、バンド・ユニットアルバム、ソロアルバム等含め400曲以上を複数名義で手掛けている。1973年にプログレッシブ・ロックバンド、「マンドレイク」を結成し、活動を始める。現在は解散し、ソロでの活動が中心となる

本題

まずは、『パレード』の歌詞について。

以下、歌詞である。

胸にエナジー ケミカルの泡立ち

ハイヤーや古タイヤや 血や肉の通りを行き

あれがリバティー ユートピアのパロディー

バイヤーやギガ・ムービーの 絢爛(けんらん)の並木は晴れ

マイナーな欝は戯言(たわごと) バラ色は廉価

いわく幸せと知れ 持ちきれぬほど

瀕死のリテラシー メカニカルに殺す

売人や吊るワイヤーや ホルムアルデヒドの通り

乾くシナジー 合成スイートで湿し

高層のメガ神殿に 狂乱のファンドの雨

「蒙昧」の文字は書けねど 未来は廉価

なべて迷信と笑え 因果のストーリー

さあ 異臭を放ち来る キミの影を喰い 恐怖のパレードが来る キミの名の下に

轟音のMC シビリアンには致死量&

廃人や売るダイアや 地に堕ちた道理の通り

あれがリバティー ユートピアのパロディー

頼みは SSRI

さて流行りのテラスでハイホー

マイナーな説はたわごと 享楽は廉価

努々(ゆめゆめ) 省みるな 手遅れゆえ

さあ 異臭を放ち来る キミの影を喰い 恐怖のパレードが来る キミの名の下に

さあ 地を埋めつくすほど キミの影が産む 狂気のパレードが来る キミの名の下に

歌詞は以上となる。 さあ。意味が分かるだろうか。

これだけでは全くもって意味が分からないのである。

その理由としては大きく2つあると考えた。

1つ目は、歌詞に登場する単語自体が難解な用語や日常的に使うことのない単語が多いために歌詞の意味が分からないとなること。

そして、2つ目は歌の作詞作曲を担当したヒラサワ氏自身が特有の考え方や価値観についての解が浅いために歌詞の意味をとらえられなくなることである。

では、実際に歌詞の考察に入ろうと思う。

胸にエナジー ケミカルの泡立ち

ハイヤーや古タイヤや

血や肉の通りを行き

あれがリバティー ユートピアのパロディー

バイヤーやギガ・ムービーの絢爛の並木は晴れ

まさしく、「平沢進らしい」といった歌詞である。

まずこの歌詞を紐解くために重要なワードをピックアップし解説する。

リバティー=ユートピアのパロディ リバティ (liberty) 自由と解釈したいところだが、自然発生的な自由ではなく、闘争や革命、運動などを経て手に入れる自由 ユートピア(Utopia) 現実には存在しない理想郷しかし、作中では非人道的なイメージする理想郷とは違う、つまり、このリバティとは闘争や革命を経て自由を手にしたつもりだが、実は非人道的な管理社会のパロディ=まがいものでしかないと表現している。 そしてそれらを飾るような散りばめかたをされる痛烈なフレーズが続く。

胸にエナジー ケミカルの泡立ち

汚染された河川や人工的に作られた泡=バブル

ハイヤーや古タイヤや血や肉の通りを行き

ハイヤー(タクシー)が跋扈する血や肉で彩られるグロテスクな社会構造

バイヤーやギガ・ムービーの絢爛の並木は晴れ

要するに、大量生産大量消費社会に破壊される懸念を表現している。

マイナーな欝は戯言 バラ色は廉価

いわく幸せと知れ 持ちきれぬほど

鬱などは存在しない、

大量生産大量消で大衆は我慢しろという資本主義からのメッセージを晒し上げているように感じる。

痛烈な批判は加速する

瀕死のリテラシー メカニカルに殺す

売人や吊るワイヤーやホルムアルデヒドの通り

乾くシナジー 合成スイートで湿し

高層のメガ神殿に狂乱のファンドの雨

先述のワードのピックアップと解説によって理解はしやすくなっただろう。 あまりにも直接的な表現のように思うが、その単語のチョイスやメロディで思想や批判がうまく和らげられている。

瀕死のリテラシー メカニカルに殺す

人々の物事を読み解く力はもはや息も絶え絶えであり、システマチックな社会構造によりその命にとどめを刺される。

売人や吊るワイヤーやホルムアルデヒドの通り

直接的な言葉で語りかけてくる。 ホルムアルデヒドとは、シックハウス症候群を引き起こすとして問題の物質だが、規制されているといえど現在でも多くの建物で使用されている。

乾くシナジー 合成スイートで湿し

もはや大衆にはシナジー(相乗効果)=協力する力もなく 合成甘味料を多用する食品が多く存在する。 つまり消費者に選択の余地はなくなってきていることがわかる。

高層のメガ神殿に狂乱のファンドの雨

非常にわかりやすい。 高層ビルの最上階、すなわち資本主義の勝者にはファンド(資本)が雨のように降り注いでいる。

「蒙昧」の文字は書けねど 未来は廉価

なべて迷信と笑え 因果のストーリー

蒙昧とは知識がなく、道理がなく、愚かであるという意味である。その文字すら書けないが、安い未来を提示する。消費社会への警鐘だと感じる。 それを迷信と笑え、と支配者層は語りかけてくるのだ。 そしてParadeはラストのサビへ あまりにも美しく、にぎやかで楽しいメロディで続くこのサビを冷静に読んでほしい。

さあ 異臭を放ち来る キミの影を喰い 恐怖のパレードが来る キミの名の下に

なんと、恐怖のパレードが異臭を放ちこちらに来るという。 しかし、キミの影を喰い、キミの名の下にというフレーズは少し矛盾しているように感じる。 それはキミ=大衆がその恐怖のパレードを呼び寄せているのだ。 それも影=気にもとめない存在だが、決して自分とは切り離すことのできないモノを喰わせに呼び寄せている。 そう批判しているのだろう。いよいよ私達にもわかりやすい批判が登場する。

轟音のMC シビリアンには致死量

廃人や売るダイアや血に堕ちた道理の通り

あれがリバティー ユートピアのパロディー

頼みはSSRI さて流行のテラスでハイホー

轟音のMCとは喧伝されるプロパガンダやしつこく刷り込まれる広告のことだと思って差し支えないだろう。 もはやそれはシビリアン(大衆)を殺すには十分な量であり 消費し続けるやるらはそれで十分だということが暗示されている。 そして大衆視点の最後の言葉 頼みはSSRI さて流行のテラスでハイホー 言い訳は無用である。 SSRIとは抗うつ薬の成分一つであり、それが頼みである。 最後の最後で強烈な言葉が残る。 なんと、薬でごまかしてさて流行りのテラスでハイホーという楽観である。 もはやシビリアン(大衆)のリテラシーは無くメカニカルに殺されてしまったのだ。 支配者からの恐ろしい最期のメッセージ

マイナーな説はたわごと 享楽は廉価

努々省みるな 手遅れゆえ

もはや手遅れだ、それは支配者の思惑通りだという。 なんと恐ろしいことだろうか。

さあ 異臭を放ち来る キミの影を喰い

恐怖のパレードが来る

キミの名の下に さあ 地を埋めつくすほど

キミの影が産む 狂気のパレードが来る キミの名の下に

もはやパレードの規模は一人で止められるものではない。 私達の影がこの社会構造を生んだのだ。

考察を通して

まず曲の考察をしてみて、いままで平然と聞いていた歌詞がこのような怖いものになつとは思っていなかった。個人的にここまで社会的政治批判をする曲もないが、海外の曲や、悲しい曲、暗い曲の歌詞でもとんでもないことを言っていたりするのでやはり、歌詞を読み解き考察するのは面白いと感じた。感じていること思っていることをすべてを表現することができないため、歌にしている」と平沢進本人は言う、皆も曲の歌詞をみたり考察するときは、作詞作曲者がどんなきもちで、どんなことを思いながら歌詞を書いたのか考えながら考察することを推奨したい。なかには何も身が詰まっていない、つまらないかしもあるがそれも曲の一つだ、いろんな楽しみ方をしてみればいいと思う。

今回考察したのは平沢進の数ある中での一曲であり、ほかにも友人の死を弔った曲や、自分が生きる意味や明るい曲などもあるので聞いてみてほしい。考えるな感じろ。感じた際はぜひ購入して、自分なりに歌詞を考察してみてほしい、平沢進ほど歌詞を考えている作曲者はなかなかいないだろう。 また、このように曲を理解し考察することは、自分の中の音楽の表現の幅、知識の幅を増やすことになると思っている。歌詞がわからない洋楽やとにかく明るい曲でも。自分の中でピンときた曲は歌詞を和訳したり、意味を調べたりすることで、もっとその曲を深く知ることができると私自身も実感しているので、自分なりに考察し、自分の中の音楽の世界をもっと広げる手助けとしてほしい。

考察を通して まず局の考察をしてみて、いままで平然と聞いていた歌詞がこのような怖いものになつとは思っていなかった。個人的にここまで社会的政治批判をする曲もないが、海外の曲や、悲しい曲、暗い曲の歌詞でもとんでもないことを言っていたりするのでやはり、歌詞を読み解き考察するのは面白いと感じた。感じていること思っていることをすべてを表現することができないため、歌にしている」と平沢進本人は言う、皆も曲の歌詞をみたり考察するときは、作詞作曲者がどんなきもちで、どんなことを思いながら歌詞を書いたのか考えながら考察することを推奨したい。なかには何も身が詰まっていない、つまらないかしもあるがそれも曲の一つだ、いろんな楽しみ方をしてみればいいと思う。 今回考察したのは平沢進の数ある中での一曲であり、ほかにも友人の死を弔った曲や、自分が生きる意味や明るい曲などもあるので聞いてみてほしい。考えるな感じろ。感じた際はぜひ購入して、自分なりに歌詞を考察してみてほしい、平沢進ほど歌詞を考えている作曲者はなかなかいないだろう。 また、このように曲を理解し考察することは、自分の中の音楽の表現の幅、知識の幅を増やすことになると思っている。歌詞がわからない洋楽やとにかく明るい曲でも。自分の中でピンときた曲は歌詞を和訳したり、意味を調べたりすることで、もっとその曲を深く知ることができると私自身も実感しているので、自分なりに考察し、自分の中の音楽の世界をもっと広げる手助けとしてほしい。


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