#30『うらめしや - urameshiya』



えんえん泣く君しゃがみこんでいた

住む世界が違うようだ けど遠くで見ていたの

くだんないね 世の為人の為と

息を吸うようじゃ沈みそうさ 覚えた足取りも



轍に染み込もうが明後日 の晩に天が呑み込んで去って

揺れる目の奥から 溢れ出した 涙を貸して



二人になって 二人になって この夜を凝らしてほしい

一等地越しに落ちてく 日を見た後

二人になって くだりを待って金曜日 傍に居させて

後ろめたいね せめてあと少しだけ



ここはあまりに言われと違う 

住む世界を間違えたようだ これで君がいなければ

「ごらんなさい、皆必死に生きてるのよ」

なんて言葉に押し潰されて 僕もそんな一人だね



いっそその身を滅ぼして 私のところで寄る辺探して

なんて言ってみたいけど怖くて エゴに苦しむだけの毎日です

どうにもこうにもいかないから二人でいるのに

どうしてこの世界は こんなにも冷えてる



二人になって 二人になって 独り占めしたくなって

おどけて見せる 君が欲しい

二人になって 形にしたって 見えなきゃ忘れられるの?

この異は冷めず 街を漂うだけ