#40『君一匁 - Kimi-ichi-monme』



 F      Bb  Gm    Am

見好い街を出た あの飛行機雲

 Am      Bb

見ている僕の足元を描いた

C     F

君を詠った



F     Bb Gm   Am

澄んだ雲が 隠しそうな

  Am       Bb

ふいに逸らせば空に還りそうな

  C    F

君が嫌いだ



      Dm  Am

いとおかしいのが常

  C    F

心奪う明日も

     Dm    Am

幸せであろうが兎角

    C    F

全ては金の錆だ



 F7       Gm7

笑い合ったってさ

    C         F

足早に過ぎていくんだろう

    F7        Gm7

だから睨み合っていたら

    Am7       F

空に呑まれてしまうのだ



    F7       Gm7

でもさ奪い合ってみたら

     C        F

手に余るのはこれくらいで

    F7        Gm7

なんて僻んでしまうのだ

    Am7   F

がま口 隅に一匁



  F     Bb  Gm     Am

揺らめく高架橋 身に纏う蜃気楼

 Am      Bb

浴衣 かき氷 鳴らすビードロが

 C    F

君の一張羅



F     Bb Gm      Am

乾いた停留所 潮の匂いがする

 Am        Bb

酒気帯びた夜風が吐くアルコール

 C     F

君を淘汰した



    Am7 Gm7

末枯れる梢が

    C      F

手招く走馬灯に触れ

    Am7   Gm7

手放した君の手は

  C   F

遠く沈んだ



F7      Gm7

曖昧なんてさ

     C       F

何を言おうが潰えるから

    F7     Gm7

だから判然としては

     Am7      F

懲りず君を傷つけるのだ



   F7       Gm7

今も言の葉をさんばら

     C        F

君を染めるには足りなくて

    F7       Gm7

なんて僻んでしまうのだ

    Am7   F

画材 縁食む 一匁



     F7     Am

逃げないで 逃げないで

     C         F7

何処にも行かないようにして

     F7     Am

逃げないで 逃げないで

     C         F

何処にも行かないようにして

     F7     Am7

逃げないで 逃げないで

     C        F7

何処にも行かないようにしたいけど

     Am     C     F

逃げないで 逃げないで 逃げないで



F7      Gm7

閑散としては

      C       F

戸を揺らした不可視な君へ

   F7       Gm7

今も委ねてしまうのだ

    Am7   F

春先 遺憾千万を



     F7      Gm7

だからふらつく踵の背

     C       F

帰らない君と合わせては

   F7     Gm7

秋に余った君の性

    Am7  F

残った夏は一匁