#6『際一輪 - Kiwa Ichirin』



さよなら枯れ木と朝 

あの日借りた 淋しむ傘

思い出す度にまた 

支えられなくて沈んでいくから



さよなら瓦礫と花 

荒地にまだ佇むから

さよならができたから 

もうかえられないって泣いていた



温もりは忘れてないから 

何処まででもゆくのよ

冷たさも忘れてないから 

今も手に残ってるんでしょ



怖いくらい 忘れてる? 僕のこと

怖いくらい 憶えている 君のこと



さよならが出来た朝 

あの日からさ 淋しくてさ

さよならができてもさ 

見えてるのは 陽射しと朝



温もりは忘れてないから 

抱きよせてくれるでしょ?

優しさも忘れてないから 

愛だっていえるんでしょ



怖いくらい 忘れてる? 僕のこと

怖いくらい 憶えている 君のこと



貴方の待つ春風 頬掠めて 髪流して

いずれ消えてゆくなら

「それでいいや」って思っていたこと



怖いくらい 忘れてく声と音

怖いくらい 忘れて 思い出して



さよならが出来た朝 淋しい事 悲しい事

貴方の後ろ姿 最後にもう一度 触れた後で




音源2021