Another summer comes to a concllusion
I hold this flower blooming in my chest and
As I feel the tears spill over, I write
This song with all of our memorise, so that you don't fade
i pray ipray So you don't
Don't end up overflowin

SKEN

first

私がヨルシカと出合ったのは2018年、高校3年生の時だ。当時同じ学校の友人と組んでいたバンドでコピーする曲を決める際にギター担当の友人がヨルシカの「言って」を提案した。結局ボーカルの声域が合わずに案は流れたが、曲の雰囲気に惹かれた私はそこからヨルシカの他の曲を調べて聴いているうちにいつの間にかどっぷりはまって行た。今では運転中もバイトの休憩中もずっとヨルシカを聴いており、新曲がリリースされるのを毎日楽しみにしている。

overview

ヨルシカとはボカロPでありコンポーザー兼リードギターのn-bunaがボーカルのsuisを迎えて2017年に結成したバンド。現在ギターとベース、ドラム、ピアノはサポートメンバーである。ヨルシカという名前は1stミニアルバム「夏草が邪魔をする」の収録曲「雲と幽霊」の歌詞の一節「夜しかもう眠れずに」から取られた。

research content

現在結成して6年目を迎えるヨルシカのその魅力について今回改めて研究して行こうと思う。

considerraion

ヨルシカの魅力の一つ目としてあげられるのは、ボーカルsuisの歌だろう。透き通る様に綺麗な歌声には誰もが心を奪われてしまう。n-bunaもその一人で、自身のコンサートにゲスト出演したsuisの歌声に惹かれて彼女との活動を開始したそうだ。そして彼女の表現力。のちに詳しく触れるが、ヨルシカの歌詞にはストーリー性がある。その登場人物に完全に成り切っている彼女の歌は感情がもろに伝わってくるのだ。suisは感情を込めすぎて涙を流しながら歌うこともあるという。曲によってはまるで別人が歌っているかの様にも感じるほどで実際にヨルシカのボーカルは二人いると勘違いしている人もいたそうだ。

二つ目の魅力は曲に込められた深いメッセージ性だ。ヨルシカの曲は作詞作曲共にn-bunaが行なっており、普通に聞いても素敵な曲なのだが、一度聞いただけではわからないメッセージが込められている時もある。例えば、記念すべき一作目「夏草が邪魔をする」に収録された「言って」というYoutubeでの再生回数も高く、Tiktokでもバズって多くの人がよく耳にした曲だろう。女の子が踊っている様な可愛らしいMVで、コミカルささえ感じさせる弾んだ音に乗って始まり、メロディアスなサビへつながっていくポップな曲調ながら、歌詞にも歌声にも憂いや切なさが滲むこの曲は、実は飛び降り自殺した友人がこの世にいない事を女の子が嘆いているもの。曲の最後に題名にもなっている「言って」という言葉を何度も繰り返しており、私に相談ぐらいしてよ。と言っている様にも感じる。同じアルバムに収録された「雲と幽霊」では、その逆側つまり自殺した子からの思いが描かれている。

三つ目の魅力は独特な世界観が織り成す物語性だ。ヨルシカの曲は、音楽というよりも文学、小説、映画に近いと言われることも多い。1stフルアルバムの「だから僕は音楽を辞めた」と2ndフルアルバム「エルマ」はそれぞれアルバムを通してストーリーがあり、またこの2つはつながっているのだ。アップテンポで感情をむき出しにした様な曲が多い「だから僕は音楽を辞めた」では人生そのものだった音楽をやめることになった青年エイミーが想い人である少女エルマへ宛てた手紙や写真、楽曲の全14曲で構成されている。そして比較的優しくおっとりとした曲が多く収録されている続編の「エルマ」は、その対を成す形で構成されている。エイミーから送られてきた手紙に影響を受けたエルマが、手紙を頼りにエイミーの訪れた土地を辿って作った楽曲という設定だ。これらの曲にはすべて時系列も存在しいる。順をたどって曲を聴いていると感動の涙が溢れそうになり、本当に小説や映画を見たかの様な感覚になる。

四つ目の魅力は心に刺さる文学的な歌詞だ。「雨とカプチーノ」の歌詞に”夏の泳いだ花の白さ今宵の雨”という一節があり、これにはn-bunaの好きな正岡子規の”水草の花の白さ宵の雨”という句が入っている。他にも「風を食む」の歌詞は万葉集に出てくる”花ぐわし””冬籠り””天飛ぶや”という様な枕詞が用いられている。「春ひさぎ」の歌詞は江戸時代の遊女の言葉遣い、廓詞を使用しているところもある。この様にヨルシカは文学から引用した歌詞が多い。他にも”夏””忘れる””言葉””人生”という言葉が多く使われている。ヨルシカの歌詞はそれだけを読んでも詩集を読んでいるかの様だ。

conclusion

この様に様々な魅力があるヨルシカだがここで紹介した四つは魅力の一部でまだまだたくさんある。そんなヨルシカの最大の魅力は、他のアーティストでは見ないの要素を足し算してでき上がった曲一つ一つにあると思う。聴いていて気持ちのいいおしゃれ且つかっこいい楽曲も歌詞も歌も全て綺麗という言葉がピッタリで、曲を聴いているというより芸術を聴いている様な感覚にさせてくれるアーティストを私は知らない。その唯一無二がファンだけではなく聞く人すべての心を奪っている。