田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」

昨晩から読み始め、本日読了。

直感で「良いな」と思った書籍は兎に角購入しておいて、タイミングが来るまで寝かせておく。これも1年以上前にSNSで発見し、Amazonで購入しておいたものだ。

「並列読み」と称し、常に3冊は違う場所に全く違うジャンルの書籍を置いておいて、バランスを取り乍ら読書しているのだが、これは何故か「並列読み」出来なかった。

そうなのだ、やはり数ページ読めば直感的に何か違いを感じるのである。

やはり得るものが多かった。

なので敢えて本文に関してはここでは書かない。

昨年読んだ「嫌われる勇気」に匹敵する、非常に示唆に富むものであった。

岡山県の北部、真庭市勝山でパン屋を営む40代著者の実話だ。

代わりにこの書籍から得た知識を一つ上げる。

雷が稲妻(いなづま)と呼ばれる理由だ。

雷の放電作用によって、空気中の窒素が分解され、雨に溶け込み、窒素化合物として土に含まれる。

作物に必要な養分は「窒素、リン酸、カリウム」であり、肥料の三要素とも言われる。

空気の8割が窒素であるにも関わらず、殆どの植物は空気中の窒素を直接取り込むことは出来ない。土に吸収された窒素を根から吸収するしかない。したがって土が肥えることが大切なのだ。

つまり雷が(窒素を含んだ雨を降らせ)土を肥やし、稲を実らせることを、電気や化学の知識のない太古の昔から人々は知っており、稲に実をつける「稲夫(いなつま)→後に稲妻(いなづま)」と呼んでいたのだ。

この書籍に一貫することだが、天然のものの有難味を教えてくれる。同時に今の時代に何が必要なのかも考えさせてくれる。是非読まれたし。