「iTunes」から「Decibel 」へ

よく考えてみれば、音楽CDはCDプレーヤで再生して聴く(耳をそばだてて一生懸命にきく)ものと思っており、Mac/PCのアプリケーションソフトで積極的に再生して聴く発想がなかった。

つまりMac/PCで再生するのは中身の確認あるいは授業で紹介する程度という意識しかなく、不覚にも無料の「iTunes」をそのまま使っていた。

同様に「iTunes」は「iPhone/iPad」にデータを転送するツールであって、個人的に「iPhone/iPad」で音楽を聴くこともしない。

現在のメインマシンは「Apple/Mac mini 2.5GHz Core i5/Lion」、AD/DAは「AVID/Mbox 3rd gen」である。決してハイスペックではない。

プリアンプは「Mackie/Big Knob」、パワーアンプは「Amcron/D-45」、スピーカは「YAMAHA NS-10M Studio」と、標準的なモニタ環境である。

しかしである。昨日とあるキッカケ(これは後日に書く)で、研究室で「レコード」と「CD」と「iTunes」で聴き比べをしたら、「iTunes」の音に愕然としたのである。

なんなんだ、この低音ばかり強調して、中域の抜けの悪い音は!

正直、かなり驚いた。「iTunes」のマイナスの評判は予てから聞いていたが、意識して聴きていなかった自分にもっと驚いた。

そこでネットでMac用のCD再生ソフトを大急ぎで探した。

Decibel(デシベル)」なんとも言い得て妙なネーミングだが、App Storeで¥3,300である。決して高額ではないが、ダウンロード版にしてはそれなりの価格設定なので、ある程度は自信があるとみて、早速購入した。

やはり「iTunes」に比べてスッキリしている。変な低音強調もなく、Bestかどうかは分からないがBetterであると私は思った。

今朝、自宅でヘッドフォン「SONY/MDR-7506」で1時間ほど聴いてみたが、これなら違和感は少ない。

定番の2枚しか聴き込んでいないが、クリアな抜けを好む向きには良いと思う。

何も考えずに「iTunes」で聴いていた方(+ある程度のモニタ環境をお持ちの方)は48時間限定のお試し版もあるので是非お試しあれ。


【追記】改めて「NS-10M STUDIO」で音量を上げて聴くと、奥行きが戻ってきた、逆にいえば、「iTunes」ではカットされていた残響成分が聞こえるようになったことが分かった。音の抜けの悪さと書いたが厳密には「僅かな差」であり、CDと聞き比べて「有る筈のもの」が減っていることに「違和感」を覚えての再発見という感じであり、大音量でモニタしないと分からない。明らかな音質の変化を求めるなら(私は必要としないが)、別のアプリが良いようである。

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